煌めくストーンの深い表情をあじわい、魂のたしなみ方をお伝えしています、
ストーンコンシェルジュよりこです。
突然ですが、あなたの心地よさってなんですか?
あたしにとっての心地よさとは‥‥
気持ちのいい言葉に触れたり、
良い刺激や学びを注いでくれる人とご一緒すること、
お城の石垣のつまれっぷりをひたすら眺める、
勿論ストーン魂をくすぐるようなとびきりなストーンとの出逢いに身悶えするなど(笑)、
挙げだしたら、ほんっとにキリがないのですが
今回は大好きな場所、石川県金沢市にあります『中村記念美術館』で改めて感じた心地よさをお伝えしたいと思います。
中村記念美術館は、金沢の実業家 中村栄俊が収集した茶道具を中心とする書跡・絵画・陶芸・漆芸・金工が所蔵、展示されています。
その入口はこちら。
森の中を進むかのような印象が素敵で、
その道をさらに進むとお庭が。
そのお庭に向き合うように美術館と旧中村邸があります。
美術館側から眺めた旧中村邸。
この日は曇りのはずが北陸にしては珍しい快晴。
シャープな木のラインと瑞々しい翠が映えます。
さらに、2階へ上がってみました。
圧巻!
組み細工のような床と金箔の襖、そこからひろがる景色。
紅殻(べんがら)塗りといわれる朱塗りの壁。
金沢建築の伝統的なしつらえです。
朱に縁取られるような欄間の細かな細工。
彫りの精密さ!まるで能舞台を前にしているような、神宿る松のグリーンが扇のようにひろがるよう。
水屋の佇まいもいい感じ!
程よい空間に、程よく感じ入れる美術品。
壮大なスケール感や圧倒的な作品量も美術品を楽しめるひとつの要素ではありますが、この美術館のいい意味での『こじんまり感』は絶妙なんです!
日々の『暮らし』に近い環境で移ろう季節の感性に触れられるって、
絶対的な心地よさがあるって思います。
美術館の展示品は、手のひらに感触を感じれるような器から始まり、終盤は、掛け軸や屏風など空間を作り出すものへと。
作品の持つ機能的なものもありますが、いわゆる『絵画』になって美術品のスケール感が変わった時、すごくフラットな気持ちでいる自分を感じました。
ご存知の方もおられるかもしれませんが、私は以前画家を志しており、美術展に行くこと、美術品に向き合うときは全て先人の才能や技術への羨望がありました。
どうやって描いているんやろうか?
どうやって表現しているんやろうか?
技術やそのコンセプト・精神をなんとか盗めへんものかなって(笑)それに尽きる自分がいてました。
ずっと矢印が自分に向かってて、出来る出来ないも達成感も全て基準は『自分』にあったなって。
美術館内には、お抹茶とお菓子をいただけるスペースがあります。
お隣の席におられた方越しのお庭が雰囲気満点で思わずパシャリ。
お茶は客人を喜ばせるために空間を作り上げます。
頂いたお菓子とお抹茶はこちら。
お茶席に置かれていた嗜み方のルール、簡単な礼儀作法を父とふんふん言いながら、不器用に器の正面を確かめながら味わいました。
感動を味わうためのルールはある程度形があるかもしれませんが、その形を楽しむ方法や誰と共有するかはその人次第。
ずっと自分のために描いてきたからこそ先が見えなくなったのかもしれない。
誰に想いを伝えたいんか?
誰を幸せにしたいんか?
自分に固執しすぎたからこそ壁が現れて、ストーンという世界と出逢えた。
そして改めて人の気持ちを重んじてお迎えする精神、
その中でお伝えできる『喜び』をしれたんやと。
それを懸命にやるしかないんやで、そう言われた気がしました。
お父さん、お母さん、お姉ちゃんありがとう。
一緒やったから感じれた思うよ。